若い頃は、成功したらラスベガスのカジノへ行っておもいっきりギャンブルしてやる!って思い、実際20代30代の頃はラスベガスへ来るたびに朝までカジノをうろついて いろんなカジノテーブルでディーラー相手にプレイをしたものだが、長年かかってわかったことは自分自身ギャンブルがあまり好きではないということ。ただ、ラスベガスやモナコやマカオやクルーズの船上で慣れた感じでディーラー相手に駆け引きを楽しむ いわばファッションとしてプレイするのが好きでやってたことに気付いた。007の見過ぎかも?!だからスロット類は一切やらなかった。そのファッションとしてのカジノ遊びのイチバンの思い出は、モナコでPartyの帰りに国営カジノ(Casino de Monte-Carlo)にタキシード姿で立ち寄りブラックジャックに興じた時のこと。同じテーブルの隣の席に頭に白い布(グドラ)を巻いた体格の良い男性が座ったかと思うと、周りには誰がどうみてもスーパーモデルにしか見えない超美しくド派手なドレス姿の女性たちを3人も引き連れてプレイを始めたのである。明らかにアラブの富豪である。カジノのこういったテーブルはミニマムレートが決まっているのであるが、Maxは上限なしの世界。もちろんボクはミニマムギリギリで1プレイ10ユーロ(5000円〜6000円程度)でちびちびプレイしてたのであるが、その富豪と目される男はいきなり100ユーロチップ5枚をサッと積んで隣でプレイを始めるのである。さらに途中からは1000ユーロチップを数枚(1プレイ数百万!?)で勝負し出すのである。それを横目にいきなりテンパったのは違いないが、その後もしばらく10ユーロでプレイを楽しんだ。それは明らかにギャンブルを楽しんでたのではなく、背後の高い位置から自分自身の背中を俯瞰しているもう一人の自分がいて、この映画のワンシーンになりうるシチュエーションに自分が出演していることをおもいっきり楽しんだのである。